Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究の成果として,MANETにおける需要を考慮した情報の登録と検索のための方式を考案し,これをシミュレータ上に実装,評価を行った.具体的には,大勢の人が集まる繁華街,駅前,ショッピングモール,イベント会場などで個々の携帯端末が持っている様々な情報を共有して有効利用するために,MANETを構築し,その上でデータベースシステムのように情報登録・検索を行う仕組みを提案した.扱う情報はインターネット上のウェブサイトにはないような,イベントサイトでの混雑状況,電車の遅延情報,レストランの席の空きやサービスタイムのようなものを想定する.そのデータは関連する位置やキーワードと,データ本体からなるものとする.データ本体は画像,音声,テキスト等を扱えるとする.提案方式では,運用領域を前もってエリアと呼ぶ部分領域に分割し,レコードとよぶユーザデータをカテゴリに分類する。そして各エリアにおけるカテゴリごとの需要を観測する.それらのレコードに対する需要が最も高いエリアの端末にレコードを割り当てることによって平均応答時間,通信帯域,バッテリ消費量を削減することが可能となる.対象領域を長方形の領域に分割し,ノードを領域内にランダムに配置したシミュレーションを行い,提案方式によって通信量を抑え,平均応答時間を短くすることが可能であることを報告した.また,本稿では,提案方式が現実の都市環境でうまく動作するか確かめるために,大阪駅周辺の領域を対象に,モバイルノードを実際に測定した歩行者の密度分布に従って道路上に配置し,密度を一定に保つように一定速度で移動させ,情報伝達のシミュレーションを行った.その結果,現実の歩行者の密度分布と移動速度においても,提案方式により,MANET上の情報検索を,十分に少ない通信量および短い平均応答時間で実現可能なことを確かめた.
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