近接光源下における物体の見えの解析とその認識・モデリングへの応用
Project/Area Number |
18700168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Perception information processing/Intelligent robotics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡部 孝弘 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 助教 (00396904)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | コンピュータビジョン / 画像パターン認識 |
Research Abstract |
近接光源は,物体表面上において光源のみかけの方向が変化したり逆二乗則に従って照度が減衰したりするなどの,非線形な現象を引き起こす.本研究課題では,(1)非線形性の回避と(2)非線形性の積極的な利用という二つの異なる側面から研究を行なった.特に本年度は,後者を中心に,照度差ステレオの研究に取り組んだ. 照度差ステレオは,視点と物体姿勢を固定して様々な照明条件で撮影した物体の画像列から物体表面の法線ベクトルや形状を推定するもので,コンピュータビジョンの基本的な技術の一つである.古典的な照度差ステレオでは光源の明るさと方向を事前に求める必要があるために,近年では,光源のキャリブレーションを必要としない未較正照度差ステレオの研究が盛んに行なわれている.しかしながら,未較正照度差ステレオで復元される物体形状には Generalized Bas-Relief (GBR) ambiguityと呼ばれる不定性があることが知られている.この不定性は,Lambert表面の輝度が法線ベクトルと光源についての双線形関数で表現されることに起因している. 本研究の基本的な着想は,近接点光源のもたらす非線形な現象を利用して双線形性に起因する不定性を解決することである.本研究では,まず,平行光線を利用した未較正照度差ステレオによりGBR不定性を持つ物体形状が推定されていると仮定して,未知の点光源下で観察される陰影を説明できる物体形状が唯一であることを証明した.特に,GBR変換が距離を保存しないことから,逆二乗則に従う照度の減衰が不定性解決の本質であることを示した.次に,GBR変換の自由度を残して物体形状が与えられているときに,未知の近接点光源下における陰領域の境界と拡散反射の輝度分布を手掛かりにして,未知のGBR変換のパラメタを推定できることを示した.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)