Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
新規転写調節因子Spikarは、核において転写活性の機能を持ちながら樹状突起スパインにも存在するという性質を持つ。Spikarによるスパイン形成機構を明らかにするために、本年度は以下の項目について実験・解析を行った。(i)Spikarのスパイン形成機能がスパインでの局所の機能なのか、核での機能のフィードバックなのかを明らかにする。(ii)Spikarの結合タンパク質を探索しSpikar複合体を明らかにする。初めに(i)の項目について検討を行った。RNAiによりSpikar発現抑制を行った培養神経細胞に各種Spikar変異体を導入してレスキュー実験を行ったところ、野生型Spikarのみならず核移行阻害型変異Spikarでもスパイン密度の減少がレスキューされた。また、核移行阻害型変異Spikarの過剰発現により、樹状突起スパイン密度がコントロールと比べて有意に上昇した。この結果は、Spikarがスパイン等の細胞質局所でスパイン形成に関与している事を示しており、転写調節因子が核外でスパイン形成に関与しているという事が証明された。次に、Spikarの結合タンパク質を探索するためにyeast two hybrid法を用いてスクリーニングを行った。複数の領域を用いてスクリーニングを行ったところ、いくつかの結合タンパク質が得られた。その中にはSUMO化リガーゼやイオンチャネル結合タンパク質が含まれており、SpikarのSUMO化による機能制御やイオンチャネルに関連した新しい機構が示唆された。
All 2008 2007 2006
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)
The Journal of Comparative Neurology 503
Pages: 618-626
Molecular and Cellular Neuroscience Vol 31
Pages: 493-504