大脳錐体細胞の構造と機能による分類と遺伝子発現プロファイリング解析
Project/Area Number |
18700328
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
大塚 岳 National Institute for Physiological Sciences, 大脳皮質機能研究系, 助教 (10390692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 岳 生理学研究所, 大脳皮質機能研究系, 助教 (10390692)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 大脳皮質 / 錐体細胞 / 膜特性 / 結合特異性 |
Research Abstract |
皮質下構造での大脳皮質の作用を理解するために、本研究では前頭皮質5層錐体細胞サブタイプの構造と機能を明らかにすることを目的としている。昨年度は、線条体と橋核に蛍光逆行性トレーサーを注入し、そこに投射する5層錐体細胞サブタイプで細胞の発火パタンを詳細に解析し投射先と発火特性に相関がみられることを明らかにした。本年度では、投射先と相関関係にある発火特性について2/3層錐体細胞からの結合特異性を先ず検討した。その結果、同じ発火特性を有する5層錐体細胞サブタイプ同士は同じ2/3層錐体細胞から共通に入力を受ける確率が高く、また5層錐体細胞サブタイプ間の発火特性が同じサブタイプ同士がシナプス結合を有する場合、共通の入力を受ける確率がさらに高いという結果を得た。昨年度の結果と併せて、これのことは2/3層から5層錐体細胞へのシナプス結合は、5層錐体細胞の皮質下構造への投射先に依存して分離していることを示唆する。次に、5層錐体細胞の発火特性の差異を決定するコンダクタンスを検討した。5層錐体細胞サブタイプの一つであるバースト発火する錐体細胞は、細胞の静止膜電位に依存して膜電位が浅いときはバースト発火が阻害された。これは、Ca^<2+>チャネルの活性化・不活性化がバースト発火の発生に関与していることが考えられる。発火特性サブタイプのもう一つの指標である、電流注入時のスパイク頻度の減衰について電極内液にCa^<2+>のキレーターである高濃度のEGTAを加え細胞内Ca^<2+>の関与について検討した。その結果、高濃度EGTAを含有した場合スパイク頻度の減衰が阻害されたことからCa^<2+>依存性K^+チャネルが関与していることが示唆される。今後、Ca^<2+>チャネル(特に活性化電位が低いR型)とCa^<2+>依存性K^+チャネルに特に着目し、その発現パタンなどをRT-PCRを用いて検討したい。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)