アルツハイマー病関連モデル動物における脳機能障害の分子神経病理学的研究
Project/Area Number |
18700353
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
福田 哲也 The Institute of Physical and Chemical Research, アルツハイマー病研究チーム, 研究員 (70316511)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | タウ蛋白 / 神経原線維変化 / 細胞死 / 老化 / 前頭側頭型痴呆(FTDP-17) / PSD-95 / 扁桃体 / トランスジェニックマウス / アルツハイマー病 / リン酸化タウ / 内嗅皮質 / 周嗅皮質 / 神経細胞死 |
Research Abstract |
本年度は、変異を持つヒトタウ遺伝子(P301L、V337M)を過剰発現させたトランスジェニック(Tg)マウスを用いて、タウ遺伝子の変異が老化に伴って脳機能に与える影響について生化学・神経病理学・行動の各方向から調べた。これらのタウ遺伝子変異は、アルツハイマー病と同様に認知症を呈するが病理学的には神経原線維変化のみを呈することで知られる疾患の一つである前頭側頭型痴呆(FTDP-17)の患者において報告されている代表的なタウ遺伝子変異である。 P301L変異を持つヒトタウTgマウス(P301Ltau-Tg)を昨年度解析した野生型ヒトタウTgマウス(Wtau-Tg)と比較すると、生化学的には、両者は同程度のヒトタウを発現するものの、タウのリン酸化は後者が多く見られるのに対し、サルコシル不溶性のタウは前者で老齢期に検出された。病理学的には、P301Ltau-Tg脳内では細胞死が広範囲に起こり、その程度は扁桃体>嗅内皮質>側頭葉皮質の順であった。また、これと一致してTau-C3陽性反応が扁桃体のみで検出され、caspase活性による神経細胞の変性が考えられた。それにもかかわらず、Wtau-Tgで認められた空間学習障害がP301Ltau-Tgでは認められず、正常マウスと同様もしくはそれよりも良好な学習パターンを示した。後シナプスに発現するPSD-95陽性反応はWtau-Tgの嗅内皮質で顕著に低下したのに対し、P301Ltau-Tgでは同部位では正常マウスと同様の陽性反応であった。これらの結果は、P301Ltau-Tgの嗅内皮質では細胞死が起きてもシナプスの代償機構によりその機能が維持されることを示唆するとともに、FTDP-17の治療に関して有益なヒントを与えうる知見である(以上の内容は、現在論文投稿中である)。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)