自己受容体とSNARE蛋白質群との直接相互作用による開口放出抑制機構の解明
Project/Area Number |
18700356
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
倉増 敦朗 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 講師 (90302091)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ヒスタミンH3受容体 / ヘリックス8 / G蛋白質共役型受容体 / アロステリックリガンド / リピッドラフト / CLIC4 / G蛋白質共役受容体 / カルボキシ末端 / 自己受容体 / SNARE蛋白質 |
Research Abstract |
1.ヒスタミンH3受容体カルボキシ末端のシグナリングにおける役割 いくつかの構造予測プログラムによる解析の結果、ヒスタミンH3受容体カルボキシ末端の近位側に ヘリックス8と呼ばれるαヘリックス構造の存在が示唆された。このヘリックス構造は、ロドプシンなど他のG蛋白質共役型受容体のヘリックス8と同様に、両親媒性の特徴を持っていた。ヒスタミンH3受容体のヘリックス8内のアミノ酸をアラニンに置換した変異受容体を用いて、種々の受容体機能を解析した。変異型受容体の全発現量および細胞表面発現量は、野生型H3受容体と比べて大きな差を認めなかったが、疎水性のアミノ酸(Phe419, Phe423, Leu426, Leu427)の変異体において、Gi蛋白質を介したシグナリングおよびG蛋白質活性化能が減弱していた。この結果から、ヒスタミンH3受容体のヘリックス8は受容体とG蛋白質の共役に重要であることが示唆された。H3受容体カルボキシ末端の分子モデリングの結果、これらの疎水性アミノ酸は細胞膜側を向いていることから、この部分がヘリックス8を細胞膜に固定する役割があることが推測される。この結果は、ヒスタミンH3受容体のへリックス8がアロステリックリガンドの標的になりうることを示す。 2.ヒスタミンH3受容体及び受容体カルボキシ末端結合蛋白質のリピッドラフト局在 抗H3受容体抗体によりラット脳ホモジネート中にH3受容体の単量体と二量体を同定した。スクロース密度勾配分画により、種々のH3受容体カルボキシ末端結合蛋白質(シンタキシン、SNAP25、VAMP、CaMキナーゼ、Munc18、シナプトタグミン)及びH3受容体のリピッドラフト局在を調べたところ、H3受容体の単量体は、G蛋白質αサブユニット、カルシウムチャンネルαサブユニット、シンタキシン、SNAP25、VAMPと共にリピッドラフトに局在しているのに対して、H3受容体の二量体はラフト以外に局在していることが明らかとなった。このことは、H3受容体の単量体が機能的に重要であることを示唆する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)