Project/Area Number |
18700369
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
稲留 涼子 Tokyo University of Pharmacy and Life Science, 生命科学部, 研究員 (90408691)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | シグナル伝達 / 蛋白質 / チロシンキナーゼ / Fes / Fps / 微小管動態 / セマフォリン |
Research Abstract |
私たちは以前の研究においてCRAMに結合するチロシンキナーゼFes/Fpsを同定し、Fes/Fpsがセマフォリンを介するシグナル伝達に関与することおよび微小管動態を調節していることを報告した。今回、セマフォリンシグナル伝達機構におけるFes/Fpsの活性化機構と生理的役割について詳細な解析を行った。最初に、Fes/Fps欠損マウスから初代神経細胞を培養して、セマフォリンによる形態変化を野生型のものと比較した結果、Fes/Fps欠損細胞においてセマフォリンによる成長円錐の崩壊および軸索の退縮応答の抑制が観察されたが、その抑制効果は部分的であった。この結果より、Fes/FpsのもうーつのファミリーであるFerの関与が推測された。実際に、最近、セマフォリンシグナルにチロシンキナーゼFerも深く関与していることが他のグループから報告されている。したがって、Fes/FpsとFerの機能的代償作用があると考えられる。 次にFes/Fpsと微小管動態調節機構についての解析を行った。以前、私たちはFes/Fpsの強制発現により微小管の安定性を誘導することを報告した。実際にFes/Fps欠損細胞において微小管の不安定化を観察したので、ストレス応答によるFes/Fpsの微小管の安定化機構が存在するのではないかと考え、細胞導入系を用いて紫外線照射によるFes/Fps活性化について検討した。その結果、Fes/Fpsにより微小管重合の促進が観察された。さらに紫外線照射により発生した活性酸素種による微小管の崩壊現象もFes/Fpsにより抑制される現象が見出された。現在、野生型とFes/Fps欠損神経細胞をもちいてストレス応答による微小管の安定化について比較検討を行っている。
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