Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
|
Research Abstract |
作業中の脈波の連続した計測を容易にするため耳朶から脈波を記録した。安静時2分間の記録では、安定した波形が記録された(記録装置は(株)ユメディカ製を使用した)。耳朶脈波の波形から、原波形を数学的に2回微分した加速度脈波を記録した。耳朶の加速度脈波は、指尖加速度脈波と同様にa,b,c,d,e波が確認されたが、指尖加速度脈波の波形とはやや異なっていた。耳朶および指尖の加速度脈波のそれぞれの指数b/a,c/a,d/a,e/aには、相関が認められるものもあった。作業時の耳朶からの記録では、頭部の動きがない場合は安定した波形が記録されたが、頭部や体動により波形が変化した。現在の耳朶への取り付け装置は、試験段階にあり形状が大きく、被検者への違和感も多い。このように耳朶からの記録装置の改良が必要であるものの、指先加速度脈波との比較では、波形指数に相関がみられたため、これまでの指先加速度脈波の研究成果が利用できる可能性がある。香りの疲労回復効果を検討するため男性参加者(30歳から60歳)に対する香りの印象評価をおこなった実験では、ラベンダー、柑橘系、ミント類、ジャスミン、クローブなどの香りをかがせて印象評価(7段階SD法、視覚アナログ尺度 : VAS)と心電図RR間隔を記録した。好き嫌いの評価では柑橘、ミント類が好まれる結果が得られた。疲労感、ストレス感のVASによる評価では、柑橘、ミント類が小さかった。心電図RR間隔の心拍変動周波数解析により交感神経の評価尺度である低周波成分と高周波成分の比率をみると、ラベンダーで高く、ミント類、ジャスミンで低くなる傾向がみられた。この結果から男性に対する作業時の疲労減弱を図るため、ミント類の使用が有用である可能性が考えられた。
|