ミラーボックスを用いた神経リハビリテーションに関する研究
Project/Area Number |
18700462
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Rehabilitation science/Welfare engineering
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田平 隆行 Nagasaki University, 医歯薬学総合研究科, 助教 (50337432)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | ミラーニューロンシステム / 運動誘発電位 / 体性感覚誘発電位 / 音読課題 / 音楽課題 / 経頭蓋磁気刺激法 / 皮質運動野 |
Research Abstract |
本年度は,ミラーボックス課題の効果について1次運動野及び1次体性感覚野の興奮性の変化から検討した.運動誘発電位の記録は,右手第1背側骨間筋及び右手腕橈側手根屈筋から導出し,体性感覚誘発電位の記録電極は,10-20法に基づき左CPcから導出し,基準電極を同側耳朶とした.課題条件は,1)安静時条件,2)左手の動作を観察する(No-mirror条件),3)左手の動作の鏡像を観察する(Mirror条件)とした. その結果,ミラーボックス課題は,Mirror条件,No-mirror条件ともに1次運動野と1次体性感覚野の双方の活動を促通した.これは,他者の動作を観察することで同領域の興奮性が増大するミラーニューロンシステムの働きと同様に,自己動作の観察による本結果もミラーニューロンシステムが活動していることを示唆している.しかし,ミラーボックスつまり鏡像による効果はなかった.これまでの切断者の幻肢痛の緩和や片麻痺への治療効果は,感覚-運動の再組織化の促進を論拠として痛みやパフォーマンスの改善を認めたとしていたが,我々の研究では感覚-運動は組織化されていると考えられる健常者を対象としているためミラーボックスそのものの効果は小さかった可能性がある. これらのことより,他者の動作観察だけなくミラーボックスを使用した自己動作の観察においてもミラーニューロンシステムが活動し,体性感覚入力系と運動出力系両者の上位中枢を賦活させていることが伺えた.
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)