Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
昨年度の研究推進内容のうち、継続課題とした下肢骨格筋の灌流モデルについて、本年度の研究課題として実験を行った。下肢環流モデルでは、腹大動脈からカテーテルを挿入し、対象脚のみに灌流液が流れるよう、必要箇所の血管を結紮した。HbがWashoutされた後、座骨神経経由にて筋収縮を誘発し、その際のNIRS(近赤外線分光法)による筋酸素動熊をモニタした。また、発揮張力や酸素摂取量(VO2)等も連続的にモニタした。また、同一個体で、非灌流時(in vivo)における筋収縮中の筋内酸素動態もモニタした。筋の酸素動態(Δ[deoxy-Hb/Mb]は指数関数モデルに当てはめることによって、線形分析を行った。In vivoでのΔ[deoxy-Hb/Mb]動態の振幅(AP)は、収縮レベルに応じて上昇すした。また、時間当たりのΔ[deoxy-Hb/Mb]の変化率(AP/τ)も収縮レベルの上昇に伴って高値傾向を示した。これらの結果は、ヒトを対象とした時我々の結果と一致していた。一方、下肢環流時における収縮中のΔ[deoxy-Hb/Mb]動態は、in vivo時と同様に検出することができた。そのAPやAP/τは収縮レベルに応じて変化することが確認できた。なお、環流時のAPの化量は、約50-60%であった。以上の結果から、筋収縮時における筋酸素動態の約50-60%はHb以外のヘムタンパク、つまりMb (cytochromeを若干含む)の変化である可能性が示唆された。また、環流モデルの脱酸素化動態は、筋収縮レベルに応じて、Mbが脱酸素化し、細胞内の酸素分圧調整に寄与していることを示唆するものである。これらの成果は2008年に行われる国際学会や国内学会に発表し、専門学術誌への投稿を予定している。
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北陸体育学会紀要 43
Pages: 29-36
Appl Physiol Nutr Metab 32
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The Physiologist 49
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http://www.ed.kanazawa-u.ac.jp/~masuda/index.html