Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
体脂肪量と血中のレプチン濃度の関係や視床下部領域のレプチンレセプターを介する摂食行動調節は,減量方法の相違や体脂肪量の減少速度によって変化する可能性が示唆されており,肥満改善を目的とした各種の介入において,至適な減量方法や体脂肪減少速度が存在する可能性が考えられる.そこで本研究では,ウッドを対象に食事療法および運動療法をその程度や頻度を調節することによって実施し,体脂肪量の減少速度を調節することによって,減量後の脳内の摂食行動調節因子の変化から至適な減量方法についての検討を行った. 2週間の自発走運動によって達成された体重減少を目標体重に設定し,食事療法群も同様に2週間で目標体重に到達するように摂餌制限の程度を調節して体重減少速度のコントロールを行った.その結果,食事療法群および運動療法群の体重は対照群の約80%となり,各療法間に差はみられなかった.また,腹部脂肪重量は全ての療法群において有意な減少が観察されたが,内臓脂肪および皮下脂肪の両者とも運動療法群において顕著な減少が観察された.一方,摂食行動の重要な調節因子であるレプチンは,食事療法および運動療法によって顕著に低下し,両群とも対照群との間に有意差がみられた.また,摂食調節中枢として重要な役割を担っている視床下部弓状核におけるNPYの遣伝子発現量について検討を行ったところ,食事療法時に高値となり,運動療法時には低値となる傾向が観察された. 以上の結果から,食事療法および運動療法とも末梢性に摂食充進状態を惹起するが,食事療法よりも運動療法において中枢性の摂食亢進が減弱化している可能性が示唆された.
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