黒大豆種皮由来色素成分の抗アレルギー作用に関する研究
Project/Area Number |
18700591
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Eating habits, studies on eating habits
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
比江森 美樹 Okayama Prefectural University, 保健福祉学部, 助教 (80326412)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 黒大豆 / 抗アレルギー作用 / シアニジンー3-グルコシド / 調理 / 機能性成分 |
Research Abstract |
食品由来のアレルギー反応を抑制する物質として、「黒大豆種皮由来色素成分」に着目し、ラット好塩基球様白血病株化細胞(RBL-2H3)からの抗原刺激時の脱穎粒による化学伝達物質の放出抑制効果を指標に、黒大豆種皮抽出物に抗アレルギー作用を見い出している。 本年度は、その抗アレルギー作用を示す物質の単離・同定を行った。ODSカラムを用いた逆相HPLCにより黒大豆種皮抽出物から有効成分を単離し、そのHPLCにおける挙動、β-グルコシダーゼに対する反応性、吸収スペクトルおよびMS解析の結果から、有効成分はシアニジンー3-グルコシド(C3G)であると同定した。さらに、市販のC3Gを用いてRBL-2H3細胞の脱顆粒抑制効果を検討した結果、その抑制効果は黒大豆種皮抽出物の約30%程度であり、抽出物には、C3Gの他に脱穎粒抑制効果を有する成分が存在することが示唆された。 一方、in vivoにおける黒大豆種皮抽出物の抗アレルギー効果は、マウスを用いた受動皮膚アナフィラキシー(PCA)反応により検討した。抗原刺激前に黒大豆色素抽出物を経口及び尾静脈から投与したところ、後者は有意にPCA反応を抑制し、黒大豆種皮抽出物における有効成分は、経口投与よりも静脈投与が効果的であることが示された。 さらに、黒大豆の調理に伴う有効成分の挙動を明らかにするために、調理後のC3Gの変化を検討した。黒大豆は蒸留水に一晩浸漬後、IHヒーターによりステンレス鍋及び圧力鍋にて調理した。調理済み食品は凍結乾燥後、粉砕して塩酸含有メタノールにてC3Gを抽出し、HPLCにて定量した。ステンレス鍋および圧力鍋にて調理した黒大豆中のC3Gの含有量は、各々、生大豆の約16%と31%であり、C3Gは調理により劇的に減少し、特に、ステンレス鍋を用いて長時間調理した方の損出率が大きいことが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)