小腸障害ラットにおけるPepT1輸送担体の耐性機序及びペプチド栄養の有効性の検討
Project/Area Number |
18700605
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Eating habits, studies on eating habits
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Research Institution | Notre Dame Seishin University |
Principal Investigator |
白神 俊幸 Notre Dame Seishin University, 人間生活学部, 准教授 (70363596)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 小腸 / 粘膜傷害 / ペプチド輸送担体 / PepT1 / ラット / オリゴペプチド食 / 血液生化学指標 / pepT1 / 分子量 / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
本研究では、小腸粘膜傷害に対してペプチド輸送担体PepT1の発現が維持される耐性機構を利用して、食餌由来のペプチドによって栄養改善が期待できるか否かを各種血液生化学指標の側面から検討し、粘膜傷害時におけるペプチド栄養の有効性(PepT1を利用した栄養補給と栄養改善における有効性)をin vivoにおいて実証することを目的とした。 小腸粘膜傷害ラットでは、遊離アミノ酸やグルコースなど栄養素の吸収低下が起こっており、栄養不良状態に陥ることが考えられる。このような状況下においてもPepT1が維持されていることから、ペプチド輸送系を利用した低栄養の改善が期待できる。 そこで、Wistar系雄ラットにたん白質源として14%カゼインを含む食餌を1週間自由摂取させ馴化飼育した後、生理食塩水あるいは5-FU(300mg/kg body wt)を胃内投与し、3日間カゼイン食を継続した。5-FU投与ラットの消化管粘膜が著しく傷害される3日後に、3群に分けてそれぞれ14%カゼイン食、分離大豆たん白質食あるいは大豆オリゴペプチド食に切り替えてさらに1週間自由摂取させた。飼育2週間後、16時間の絶食を行い、ネンブタールによる過麻酔下で、全採血、安楽死を施した。血液はEDTA入り採血管にて血漿分離し、血漿中各種成分値を測定し評価した。 本研究より、小腸粘膜傷害時の大豆ペプチド食の有効性を示す貴重な成果が得られた。すなわち、粘膜傷害ラットに分離大豆たん白質食や特に大豆ペプチド食を摂取させると、カゼイン食を摂取させた群に比べ、栄養状態を反映する主な血液生化学指標(血漿アルブミン値など)に改善効果が現れることが明らかとなった。したがって、腸管傷害時において大豆オリゴペプチドの摂取は栄養状態の改善に有効であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)