Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Research Abstract |
本年度は初年度に得られた知見に基づいてさらに授業評価結果の効果的なフィードバック方法の要因を探ることを目的とした。高等教育機関のなかでも教育に重点をおいている高等専門学校を対象に質問紙調査を行ったが,特に(1)授業評価の意義や目的の理解度とその方法,(2)授業評価活用のための組織体の構造,(3)授業評価調査票,授業評価結果票,授業評価結果に対する教員からの提出書類など,現物書類の検討,を念頭においたデータ収集を行った。 今回の調査は授業評価の実施担当者を対象とした質問紙調査であったが,先行研究の高専の授業評価に関する報告と重ねて検討したところ,(1)周知方法に関しては,教員については理解を得られていると考えている割合が高いが,相対的にみて学生に対しては周知方法が限られ,理解が得られていないと授業評価の執行部は考えている,(2)結果の返却日数についてはばらつきがみられ,また,内容については直接的な情報が重視されている,(3)38機関中33機関では,授業評価結果が「返却されて終了」ではなく,教員に何らかのアクションを求めている,ことなどが特徴として得られた。全体としては,多くの高専では授業評価がいわゆる「やりっぱなし」ではなく,改善のしくみとして組み込まれ,活用される枠組みを整えていることが明らかとなった。 また,授業評価の実施体のチャートの分析からは,いくつかの類型化が試みられ特に校長の関与の有無が授業評価の活用を特徴づける要因の一つとなっていた。 本研究では、授業評価の実施担当者を対象とした調査が中心となったが、実際に活用して改善に活かすその主役は高専の教員である.今後は高専教員本人にとっての有効性についても検討することが課題であろう.
|