Project/Area Number |
18710112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
市川 正敏 Kyushu University, 理学研究所, 助教 (40403919)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 光ピンセット / DNA / レーザー / ナノテクノロジー / 高分子 |
Research Abstract |
本研究は数十マイクロメーター以上の長さの巨大DNAを力学操作するのに適した手法としてレーザートラップを利用し、新たな操作手法の開発とその機構の解明を研究の目的とする。初年度に引き続き、無修飾1分子DNAの伸張と生細胞の新奇な操作手法の研究を行い、成果をまとめて論文として投稿、出版された。DNAの伸張はレーザーの加熱によって発生する対流と熱泳動の複合的な効果である事が確認できた。直径1μm程度の焦点に集光されたレーザー光は水溶媒に僅かに吸収され、水溶媒の温度上昇をもたらす。この温度上昇とマイクロメータサイズの熱拡散の速度が釣り合い、焦点付近では10度以上の温度上昇が見込まれることが明らかになった。これによりサンプルチャンバー内に発生する熱対流と熱泳動が、共にDNAを伸ばす向きに働く地点でDNAが伸張される。シミュレーションにより再現された流線と実験に於けるDNAの挙動とは定性的に一致しており、現象を良く説明している。本研究によって1分子DNAの伸張はレーザーの局所加熱が大きく作用していることが明らかとなり、レーザー以外の加熱方法への応用が可能であるとの知見を与えた。これは将来の微小量の生体試料分析に寄与する成果である。一方で生細胞の新奇な操作手法は、1つの狙った細胞を選択、移動し、向きを制御して細胞の中の特定の部位を分析するという研究開発用途に応用できる方法であり、近年の1細胞分析の発展に寄与する成果である。
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Report
(2 results)
Research Products
(32 results)