ケミカルジェネティクスによる新規有糸分裂阻害化合物の探索と作用機序の解析
Project/Area Number |
18710188
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
澤田 潤一 University of Shizuoka, 薬学研究科(研究院), 準教授 (70381738)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 有糸分裂 / 姉妹染色体 / 低分子化合物 / ケミカルジュネティクス / 化合物 / ケミカルバイオロジー |
Research Abstract |
本研究課題では,細胞膜透過性で低分子量の新たな有糸分裂阻害化合物を見出し,その化合物の持つ生物学的特徴を明らかにすることを目指した。初年度である平成18年度では,化合物ライブラリーより新たな有糸分裂阻害化合物の探索・同定を試みた。その結果,数化合物が有糸分裂阻害化合物であることを見出した。最終年度である今年度は,これら化合物のうち,その有糸分裂阻害における表現型が新規で興味深いもの化合物(以降,化合物Aと呼ぶ)を選抜し,その解析を継続することにした。化合物Aの細胞周期進行への影響を,FlowCytometryによる解析や免疫染色法による解析,chromosome spread法などで検討した結果,有糸分裂期前期における姉妹染色体の腕部乖離現象に阻害効果を及ぼすことが明らかとなった。この生命現象の分子機構はいまだ不明な点が多く,低分子化合物でこの生命現象が阻害できるといった報告は未だない。姉妹染色体腕部乖離に関与するタンパク質として,2005年にCDCA5が2006年にwaplが報告された。また,昨年CDCA5はgenome-wide RNAi screeningで細胞周期有糸分裂期に影響を及ぼす効果が極めて高い遺伝子としても報告されている。以上をまとめると,化合物Aの細胞内における標的タンパク質は明らかにはなっていないものの,CDCA5,waplを含めた姉妹染色体腕部乖離の調節に関与するタンパク質群は低分子化合物による有糸分裂期阻害の良い標的になる可能性が明らかとなってきた。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)