重複障害に対応する社会福祉制度・サービスのあり方に関する研究
Project/Area Number |
18730374
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social welfare and social work studies
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Research Institution | Kumamoto Gakuen University |
Principal Investigator |
高林 秀明 Kumamoto Gakuen University, 社会福祉学部, 准教授 (00305781)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 社会福祉 / 障害者福祉 / 地域福祉 / 生活問題 / 重複障害 / スウェーデン / 生活実態調査 / 障害者自立支援法 / 社会福祉関係 |
Research Abstract |
本研究は、重複障害者に対応する制度・サービスのあり方を明らかにするために、その実態がほとんど把握されていない、重複障害者と家族の生活実態調査に取り組んだ。19年度は、18年度に実施した、重複障害者とその家族の生活実態調査の分析作業およびスウェーデンにおいて重度および重複障害者に関する制度・サービスに関する調査を行った。本研究における熊本県と全国の2種類の調査によって、重複障害者の生活基盤の不安定さと重複した機能的な障害に対応した制度の乏しさが単一障害以上によりきびしい重複障害者と家族の生活状況をもたらしていることが明らかになった。とくに、重複障害の中でも、知的障害と下肢ないし体幹の障害をもつ人たちや、ろう重複障害者等の生活がきびしく、将来の見通しと介護、移動、コミュニケーション、医療的ケアといった5つの点に困難が集中していることが明確になった。さらに、精神障害の場合は、単一障害であっても重複障害並みのきびしさがみられたことから、機能障害の程度よりも必要な社会的対策の欠如によって規定された問題としてとらえる必要性が明らかになった。制度のあり方については、生活基盤の安定とともに、とくにコミュニケーションと移動・交流といった生活の社会的側面を支える制度の拡充が重複障害者にとって求められるものといえよう。 一方、スウェーデンでは、保護雇用制度が重複障害者の雇用を保障するとともに、高い水準の住宅と所得の保障が行われている。これらを生活基盤として、普段の活動においては、日本の授産施設のように職員までも授産作業に負われるという姿はなく、デイアクティビティが障害の重い人たちの活動の場となっている。重複障害者の社会的な交流・移動という点では、LSS法等によるパーソナルアシスタントやコンタクトパーソンが有効に機能している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)