Project/Area Number |
18730377
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Social welfare and social work studies
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Research Institution | Aomori Chuo Junior College |
Principal Investigator |
須藤 康恵 Aomori Chuo Junior College, 幼児保育学科, 講師 (10389679)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2007: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2006: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 生江孝之 / 社会事業思想 / キリスト教的人間理解 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に沿って次のように研究作業を遂行した。 1.生之孝之の著作・論文等の整理 前年度に引き続き、先行研究にある業績目録を中心に、著作・論立等の確認と収集をすることができた。このことから、生江の論文は、"貧"に関すること、"海外の耗会喜業研究"に関することが多くを占めるということがわかった。 2.生江文庫(同志社大学図書館)での確認 前年度に引き続き、生江文庫にて約300冊の蔵書を(1)いつ読んだのか、(2)書き込みはどの点に多くあるか、(3)蔵書ならびに書き込みは生江の著作・論文と関連があるか、という点を中心に確認した。生江は特に洋書において表紙に自筆のサインと購入したと思われる年代、場所存記入していることが多いため、時期の特定もほぼ可能となった。(2)に関しては、生江は本文に「赤」と「青」の色鉛筆で下線弄引ぐ傾面が見受けられ、さらに余白に自身の感想や本文の要約をしているケースが多いため、この作業も可能となった、(3)に関しては慎重な分析・考察が必要となるが(1)、(2)を踏まえて総合的にみて確認していく方法をとった。この結果、第1回目の海外視察(留学)である1900(明治33)年〜1904(明治37)年の期間に記されキ書き込みを数多く確認することができ、生江の社会事業論(社会事業思想)に大きく影響を与えたことが予測できる。今後、引き続き確認作業を続けていきたい。 3.インタビュー 生江孝之と親交のあった阿部志郎氏(神奈川県立保健福祉大学名誉学長)へ生江のこと、生江の社会事業論についてインタビューを行うことができた。この内容は、阿部氏の了解のもと一部を研究成果報告書へ掲載している。 以上のことから生江の社会事業思想は、キリスト教的人間理解にたち、1900(明治33)年より留学したアメリカでの社会事業研究より大きく影響を受けたことがわかった。先行研究ではE.T.Devineよりの影響のみが指摘されているが、J.Addamsをはじめとする実践者から思想的枠組みや個々の環境(境遇)を捉える視点を学んだことにより生江は自らの社会事業論の中心となる社会事業思想を形成したといえよう。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)