頂点作用素代数の自己同型群としての散在型有限単純群の実現
Project/Area Number |
18740001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
島倉 裕樹 北大, 理学(系)研究科(研究院) (90399791)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 頂点作用素代数 / 散在型有限単純群 / 自己同型群 / モンスター / グラフ |
Research Abstract |
本年度は,この研究の基礎となるモンスター単純群のアマルガムを用いた部分群による特徴付けをムーンシャイン加群上で行った.ムーンシャイン加群はリーチ格子に付随する頂点作用素代数の拡大として得られている.よって,リーチ格子の部分格子を考え,付随する頂点作用素代数の拡大としてムーンシャイン加群を考えることができる.これら拡大に対応した自己同型群の持ち上げを考えることで,モンスターアマルガムを構成する自己同型群を得ることが出来,モンスター単純群をムーンシャイン加群上で捉えることできた. この結果は論文にまとめられ,雑誌Mathematische Zeitschriftに受理されている. また,階数32のBarnes-Wall格子に付随する頂点作用素代数の拡大についても同様な手法での自己同型群の決定を試みた.しかし,対応するアマルガムは知られていなかった.ゆえに,頂点作用素代数のある部分構造に注目し,付随するグラフ構造を導入した.そして,グラフへの作用を用いて自己同型群の決定を行った.その結果,重要なLie型の有限単純群が作用することがわかった.この手法は自己同型群を決定する新しい手法であり,対応するアマルガムが知られていない散在型有限単純群を頂点作用素代数の自己同型群として実現する際に効果的に応用できる可能性を秘めている. この結果は2006年12月に京都数理解析研究所で行われた研究集会「群論とその周辺」において口頭発表されている.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)