半導体量子ドットにおける双極子-双極子相互作用のコヒーレント効果
Project/Area Number |
18740173
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Condensed matter physics I
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三森 康義 Tohoku University, 電気通信研究所, 助教 (70375153)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 光物性 / 量子ドット / 量子エレクトロニクス / 物性実験 / 最子ドット / 量子工レクトロニクス |
Research Abstract |
半導体量子ドット間の相関を実現するために、量子ドット間における励起子-励起子(双極子-双極子)相互作用(ローカルフィールド効果)について着目し、以下の2点について研究を進め成果を得た。 (1)ドット密度の異なる3つのInAs量子ドット中の励起子状態において巨視的な測定法である四光波混合法により位相緩和時間を評価し、3つのサンプルにおいてラビ振動の観測に成功した。3つのサンプルの位相緩和時間は4.2K下で2.6nsと長いものであり、位相緩和時間のドット密度依存性は認められず、ローカルフィールド効果は位相緩和過程に影響しないという知見を得た。また、観測されたラビ振動の形状は、密度依存性があることが示された。低密度サンプルにおいてはラビ振動の形状は通常のサイン曲線に近いが、高密度になるにつれ、振動の周期が短くなり振幅も入射強度と共に増大する結果を得た。これらの傾向はローカルフィールド効果により定性的に説明できることを示した。 (2)微視的な側面からローカルフィールド効果を明らかにするための顕微ヘテロダインポンプアンドプローブ分光法の開発に成功した。サンプルにGaAs量子ドットを用い、単一ドット中の単一励起子のエネルギー緩和時間の評価とラビ振動の測定に成功し、微小領域における数個のドットの電子状態を制御する有力な手法であることを示した。また単一量子ドットの量子状態を時間領域から制御することにより半導体量子ドットが量子力学的なデバイスとして機能することを示した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)