誘電体的性質を強く持つ物質中での金属的キャリアの振る舞い
Project/Area Number |
18740179
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Condensed matter physics I
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 忠彦 Tokyo Institute of Technology, 火山流体研究センター, 助教 (70313327)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 光誘起相転移 / 光励起キャリア / 誘電体 / 量子常誘電 / 光伝導 / キャリア特性 |
Research Abstract |
計画初年度のSrTiO_3を中心とした無機物質の研究成果を受けて、有機錯体系に研究対象を広げて行く事を本年度の研究目的とした。有機錯体系物質の組成は複雑であるが、非常にシンプルで理論的な予測が可能なモデル物質として捉える事が出来る事がわかってきた為に、現在盛んに研究が進められている。特に電荷秩序相や誘電相の発現が注目を集めており、これらの系においても光によりキャリアをドーピングすれば、SrTiO_3系のようにキャリアと電気分極との相互作用による効果が期待できると考えた。これらの系での電荷秩序相や誘電相の出現は、バンド幅が狭い事により顕現する電子相関の効果や、柔らかい物質である事に起因する強い電子格子相互作用によって支配されており、ドラスティックな効果が発現する事が期待される。伝動現象を測定する手始めとしてパンププローブ時間分解分光測が装置を使用した光励起応答のダイナミクス測定に注力し、光キャリアに起因すると思われる臨界現象を発見した。残念ながら伝動現象と絡めた光誘起現象の発見には至らなかったが、これにより光励起キャリアと光誘起相転移現象の強い相関性が期待されることから、今後の研究の指針が得られたものと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)