1次元に束縛された超流動及び固体ヘリウム3の核磁気共鳴
Project/Area Number |
18740195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Condensed matter physics II
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 明 The University of Tokyo, 物性研究所, 助教 (10302639)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 低温物性 / 物性実験 / ナノ材料 |
Research Abstract |
ポーラスアルミナ中に作られる整列した細孔中に^3Heを閉じ込めた場合、ナノメートルサイズの1次元^3He量子液体、固体が形成されることが期待される。1次元の孔を小さくしていった場合、どの程度の大きさまでバルクの超流動は生き残るのか?超流動が消失する臨界点近傍でも、超流動の秩序パラメータはバルクと同じなのか?を明らかにする目的で実験を行った。 前年度の孔径20nmの持つポーラスアルミナの実験に引き続き、本年度は孔径100nmのセルで実験を行った。ポーラスアルミナ板(Whatman社製、孔径100nm)約80枚を、マコール製の試料ケース(高さ6mm)に入れ、その外側にNMRコイルを巻きセルを作成した。液体ヘリウム3の圧力を飽和蒸気圧Obarから固化圧力34bar直前までの広範囲で変えて、NMR吸収線の周波数シフトを用いて、超流動状態の探索を行った。細孔外のバルク液体の超流動転移以下で、NMRシグナルに分裂が見られ、細孔中の^3He液体に起因するシグナルが周波数シフトしていることから、細孔内で超流動転移が起きていることを確認した。周波数シフトから同定した超流動相の対称性はA相である。バルク液体がB相に転移しても、細孔内液体はA相に留まっていることがわかった。ただし、この実験では、試料の質に問題があった可能性があり、今後詳細な検討が必要な状況である。なお、この結果については、2007年秋の物理学会において発表した。また、前年度の孔径の20nmセルでの結果を2007夏に行われた量子流体・固体に関する国際会議、およびJournal of Low Temperature Physics誌上で発表した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Fast magnetization tunneling in tetranickel(II) single-molecule magnets2006
Author(s)
Yang, Wernsdorfer, Zakharov, 柄木良友, 山口明, Isidro, Lu, Wilson, Rheingold, 石本英彦, Hendrickson
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Journal Title
Inorganic chemistry 45
Pages: 529-529
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