革新的高輝度の電子ビームを実現する超格子電子源の研究
Project/Area Number |
18740253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
原子・分子・量子エレクトロニクス・プラズマ
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research (2007) Japan Atomic Energy Agency (2006) |
Principal Investigator |
西谷 智博 The Institute of Physical and Chemical Research, ビームアプリケーションチーム, 基礎科学特別研究員 (40391320)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | フォトカソード / 高輝度電子源 / NEA表面 / 光陰極 / 超格子 / ガリウムヒ素半導体 / 長寿命化 / ガリウム砒素 |
Research Abstract |
本研究は、次世代の電子顕微鏡、放射光源に不可欠な技術要素である電子源の高輝度化を目指し、従来技術のバルク状ガリウム砒素半導体光陰極を遥かに超える高い量子効率で、室温エネルギーレベルの熱運動性能を持つ電子ビーム源の実現が目的である。この電子源の実現には、超格子光陰極が有望であると独自に提案している。これまでにアルミニウム砒素半導体が持つ電子親和力特性に着目し、アルミニウムガリウム砒素半導体(AlGaAs)光陰極を開発し、従来技術の2倍の量子効率と10倍以上の寿命の性能向上を達成している。更に、この実験結果により超格子構造による高輝度化にはAlGaAs半導体が最適であると見出した。本年度の研究では、開発したAlGaAs光陰極の性能評価の結果を利用して、高輝度性能を持つ超格子光陰極の最適な結晶構造を独自に理論計算による設計を行い、これを分子線エピタクシー装置により開発し、同時に開発した光陰極の性能評価と共に生成電子ビームの実用化に向けた高性能電子銃の開発に着手した。以下に本年度の成果としてまとめる。 ・超格子構造にAlGaAs半導体を取り入れ、有効質量近似のクローニヒ・ペニーモデルによるバンド理論を用いた光陰極半導体結晶の設計を行った。 ・設計したAlGaAs超格子構造光陰極を名古屋大学ベンチャービジネスラボラトリー、同工学研究科と共同で作製した。 ・新型光陰極の実用化に向けた高品質電子ビーム生成のため、ミリアンペア級の大電流が引出し可能な30keV光陰極電子銃を開発した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)