複雑溶媒中のコロイド系のための直接数値シミュレーション
Project/Area Number |
18740262
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics/Chemical physics
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
名嘉山 祥也 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 助教 (10422982)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 電気泳動 / 直接数値シミュレーション / ブラウン運動 |
Research Abstract |
本課題で目的としたコロイド分散系の直接シミュレーションの開発に対して、ブラウン運動の導入を行った。従来、コロイド粒子のブラウン運動は、溶媒自由度について縮約されたLangevin方程式で取り扱うことが多くなされてきた。しかしながら溶媒自由度の縮約によって、溶媒の力学相互作用が無視されるか、不正確な近似式で取り扱われてきた。本課題の直接シミュレーションでは、溶媒の流動も解きながら熱揺らぎを導入し、自然な形でコロイドのブラウン運動を解くことができた。 溶媒の熱揺らぎと流体力学相互作用の共存によって、コロイドのブラウン運動に長時間相関(速度相関関数のロングタイムテール)が発現することが理論的に予測されている. 本開発シミュレーションでは、この流体力学相互作用によるロングタイムテールを定量的に再現することに成功した。これにより、運動方程式に特別な近似を用いずに, (1)コロイドの運動の長時間相関と(2)溶媒による多体相関が直接計算・予測できるようなった. 本直接シミュレーションは、計算効率の上でもコロイド多体系に適用可能である。したがって、溶媒の熱揺らぎと流体力学相互作用を同時に考慮して、コロイド多体系や高分子系や複合系の緩和現象や構造形成などの計算が可能となっており,様々な系への波及が期待される.
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)