多点衛星観測データ解析に基づいた磁気嵐時環電流の発達と消失に関する研究
Project/Area Number |
18740309
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
関 華奈子 Nagoya University, 太陽地球環境研究所, 准教授 (20345854)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 環電流 / 磁気嵐 / 内部磁気圏 / プラズマ衛星観測 / Kelvin-Helmholtz不安定 / 酸素イオン |
Research Abstract |
地球磁気圏のプラズマは、太陽風と電離圏の2つの供給源を持つ。これまで観測的には、0+やHe++などの重イオンの成分比を用いることで、この2つの供給源の寄与が研究されてきた。その結果、大きな磁気嵐時には、電離圏起源である0+イオンの環電流への寄与が、劇的に増加することが指摘されている。一方、もう1つの源である太陽風からプラズマシートへのプラズマ供給については、最近の研究から、北向きの惑星間空間磁場(IMF)が長く続いた後に磁気嵐が起こる場合に、低緯度境界層(LLBL)から侵入した高密度の太陽風プラズマが、環電流発達に寄与する可能性が指摘されている。本研究では、環電流への電離圏および太陽風起源プラズマの供給過程を調べるため、プラズマ輸送を考える上で鍵となる、磁気圏子午面観測データ(FAST衛星)、および、プラズマシート観測データ(GEOTAIL衛星)について統計解析用データベースを整備し、以下の課題について重点的に研究を行った。 1.FAST衛星データを用いて環電流イオンのイオン種別の変動を調べた結果、磁気嵐時の内部磁気圏への0+イオンの供給には、太陽風動圧の変動が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。2.更に、特徴的な分布関数形状(バンド構造)に着目し統計解析を行った結果、磁気嵐時主相には電離圏から内部磁気圏への0+イオンの直接供給が増加することが明らかとなった。3.FAST衛星によってサブストーム時に観測された広いエネルギーでの電子降下を調べた結果、この電子降下が異なる高度で加速された2つの成分から形成されていることが明らかとなった。4.北向きIMF時の太陽風侵入についてGEOTAIL衛星観測データと数値実験結果の比較を行った結果、KH不安定などによるLLBLでの乱流的な物質輸送が、濃いプラズマシート形成に重要な役割を果たしている可能性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Observation of two-distinct cold, dense ion populations at geosynchronous orbit : local time asymmetry, solar wind dependence and origin2006
Author(s)
B.Lavraud, M.F.Thomsen, S.Wing, M.Fujimoto, M.H.Denton, J.E.Borovsky, A.Aasnes, 関華奈子, 他1名
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Journal Title
Annales Geophysicae 24
Pages: 3451-3465
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