Project/Area Number |
18740351
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plasma science
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency (2007) Osaka University (2006) |
Principal Investigator |
中村 龍史 Japan Atomic Energy Agency, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (40318796)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | プラズマ物理学 / レーザープラズマ相互作用 / 相対論プラズマ / 超高強度レーザー / 構造形成 / 粒子シミュレーション / レーザーイオン加速 / 強磁場発生 / 高エネルギー密度科学 / 非平衡プラズマ |
Research Abstract |
超高強度レーザーを固体に照射することで固体照射目にギガガウスにも及ぶ準静磁場が形成される。この表面磁場は電子が固体内部への侵入するのを妨げるように作用するため、この磁場及び静電場(プラズマシース場)により高エネルギー電子が固体表面に捕捉され電子の表面輸送が起こる。レーザー照射角度が70度程度まで大きな場合、表面場のポテンシャル内におけるレーザー電場の強制振動がおこり、レーザーから電子へエネルギーが移行する。この機構は自由電子レーザーの逆過程に相当し、非常に効率的に高エネルギー電子を発生されることが可能であると思われる。本研究では粒子シミュレーションにより、キャピフリー状のターゲットに強度が10^<20>W/cm^2、パルス長が100フェムト秒程度のレーザーパルスを照射することで、電子を300MeV程度まで加速することが可能であることを示した。(Phys. Plasmas14,053112)更に、電子の表面輸送のレーザーイオン加速への応用についてマックスボルン研究所(MBI)の実験グループと共同で研究を行った。MBIではレーザーのプレパルスレベルを制御することで、レーザーの薄膜照射により加速されるプロトンの加速過程の制御を目的としている。MBIの実験結果において、プレパルスを小さく抑えた場合に、プロトンの発生領域がターゲット裏面を移動していることを発見した。この結果、観測領域の違いにより、プロトンのエネルギー分解が可能であることが明らかとなった。この現象は我々の注目している表面磁場と伴った高エネルギー電子の表面輸送により、静電場がターゲット裏面を移動していると考えられる。このような理解は粒子シミュレーションにより確認され、プロトン発生源が裏面を光速の75%程度の速度で移動していること、また観測点をレーザー軸のターゲットへの正弦方向へ動かすことでプロトンエネルギーを分解できることを明らかにした。(PRE77,036407)加速されたプロトンのエネルギー分解が可能であることは、レーザーイオン加速において非常に重要な知見であると言える。
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