Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Research Abstract |
液中プラズマとは,液体中にマイクロ波や高周波を印加することにより,液体中で発生するプラズマである.実験は昨年度製作した実験装置を用いる.装置は透明耐熱ガラス容器内にドデカンを注入し,さらにモノポールタイプのアンテナをドデカン中に浸漬し,その容器を導波管内に直接挿入するようになっている.アンテナ先端に発生するプラズマの様子を,高速度ビデオカメラを用いて撮影すると,プラズマの発生と同時に,プラズマを内部に含むような形で気泡が発生している様子が観察された.容器内圧力が1hPaの場合と100hPaの場合で比較する.1hPaではプラズマの点火時間は約1msで,その後気泡が電極から離脱するまでに再びプラズマが点火することはかなった.一方,100hPaでは同一気泡内で数回のプラズマの点火が見られた.また,プラズマの発光強度の空間分布を調べると,プラズマの発光が強まっている間は容器内圧力による差はみられないが,発光が弱まると,1hPaではすぐに中心部でピークを持たないほぼ一様な分布をするのに対して,100hPaではガウス分布に近い分布を示した.このことは電子の平均自由行程に由来するものと考えられる.また,観察される気泡の膨張収縮運動を,レイリー・プレセット方程式に当てはめることにより,気泡内部の圧力を調べ,さらに内部で起こる化学反応を予測することにより,気泡内部の温度と成分分析を行った.1hPaでは,気泡内はドデカン蒸気と水素が同程度となっているのに対して,100hPaでは,ほぼ水素であることが明らかとなった.また,気泡内の温度は,以前分光測定により求められた温度と同程度になることがわかった.上記の実験終了後,容器内に熱電対を挿入し,プラズマ周辺の温度分布を調べ,さらにラングミュアプローブを挿入して,プラズマパラメータを求める実験を行い,成果を報告する予定である.
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