Project/Area Number |
18749009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
冨川 喜弘 National Institute of Polar Research, 研究教育系, 助教 (20435499)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 極渦 / 改良ラグランジュ平均 / 非保存過程 / 渦位 / 成層圏突然昇温 |
Research Abstract |
改良ラグランジュ平均(MLM)とは、断熱保存量である渦位・温位を南北・鉛直座標に用いることで、保存過程(波動伝播等)と非保存過程(放射・摩擦等)を陽に分離する手法である。MLMでは渦位の等値線に沿っての平均を用いるため、帯状平均では失われる極渦境界領域の急峻な構造を表現することができる。また、MLMは可逆的な波動平均流相互作用の影響を受けないため、時間的な平均操作をせずに不可逆な時間変化のみを取り出すことができ、大気循環場の不可逆な時間発展を記述するのに適している。本研究では、地球シミュレータを用いて計算された高解像度気候モデルの3年間のシミュレーション結果に対してMLMを適用した。その結果、中下部成層圏においては、極渦境界領域の急峻な構造やその季節変化、及び南北半球の非対称性を明瞭に示すことに成功した。一方で、極夜ジェット周辺にシア不安定領域が現れる上部成層圏においては、MLMによる極渦境界領域の表現は困難であることがわかった。MLMによる不安定領域の表現はこれまで知られていなかった新たな課題であり、今後さらに検討を進めていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)