キラル有機分子触媒としての新規デザイン型軸不斉アミンの開発
Project/Area Number |
18750029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加納 太一 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 講師 (40372560)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 有機分子触媒 / 不斉合成 / 不斉触媒 / ヨウ素 / ハロゲン化 / 直截的アルドール反応 / 交差アルドール反応 |
Research Abstract |
まず、両光学異性体の入手と置換基導入の容易さからビナフトールを原料として、ビナフチル骨格を有する2級アミンを基本骨格とした酸塩基複合型の有機分子触媒を合成した。この触媒の酸性官能基としては嵩高いジアリールヒドロキシメチル基を用いた。本触媒の特徴としては、従来のプロリン及びその誘導体、あるいはMacMillanらが開発したイミダゾリジノン型触媒などの5員環2級アミンとは異なり、ビナフチル骨格が剛直で化学的に安定で、また塩基性の二級アミン部位からはかなり離れた場所に嵩高いジアリールヒドロキシメチル基が存在し、C_2対称性を有していることにある。本触媒を用いて、アルデヒドの直截的不斉ヨウ素化反応を試みたところ、高いエナンチオ選択性で相当するα-ヨウ化アルデヒドが得られた。この際、収率が低いという問題点を有していたが、共触媒として安息香酸を加えることで、ほぼ完全な収率及びエナンチオ選択性で生成物が得られた。詳細にわたる反応条件の検討後、種々のアルデヒドのヨウ素化を試みたところ、いずれの場合もα-ヨウ化アルデヒドが非常に高いエナンチオ選択性で主生成物として得られ、有機分子触媒を用いた反応としては初めて、実用的なレベルでの直截的不斉ヨウ素化反応が実現された。また、生成物であるα-ヨウ化アルデヒドのヨウ素の嵩高さや脱離能の高さを活用することで、効率的に有用化合物へと変換出来ることが見出された。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)