Project/Area Number |
18750127
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Semiconductor Research Institute |
Principal Investigator |
丹野 剛紀 Semiconductor Research Institute, 半導体研究所, 研究員 (70390721)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 振動分光学 / 遠赤外分光 / 合成金属 / 有機伝導体 / 電荷移動錯体 / テラヘルツ波 / 固相合成 / 多形制御 |
Research Abstract |
分子性伝導体の中でも代表的なTTF-CA錯体について、テラヘルツ透過および反射スペクトルを計測した。 TTF-CA錯体にはgreen相とblack相のふたつの結晶形があることが知られている。これらのテラヘルツ透過特性を測定したところ、両者で明瞭に異なるスペクトルが得られた。また、どちらのスペクトルも]TTFおよびCAを単体で測定した場合のスペクトルの総和と一致しない。したがって、予想どおり、テラヘルツ帯振動スペクトルは分子間相互作用によって大きく変化し、結晶構造を強く反映することが実証された。 また、反射スペクトルではCAの分子内振動のあるひとつのモードに帰属するピークが結晶形によってシフトする現象がみられた。これは分子性伝導体のionicityと対応するものであり、テラヘルツ分光によって電荷移動錯体の伝導特性を間接的に計測できる可能性を示唆するものである。 さらに、TTFとCAの粉末を乳鉢で混砕する過程をテラヘルツ透過測定によって追跡すると、TTFとCAの混合物が次第にblack相のTTF-CA錯体に変化していく様子が観測された。このようなTTF-CA錯体の固相合成は過去に報告例がない。 以上の成果は、(1)有機エレクトロニクス分野、(2)固相合成(無溶媒反応)、(3)有機結晶の多形制御などへのテラヘルツ技術の応用へつながるものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)