デザインコイルドコイル蛋白質を利用した人工アロステリック蛋白質の創成
Project/Area Number |
18750145
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
水野 稔久 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 助教 (90345950)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | ナノバイオ / 蛋白質 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
コイルドコイル蛋白質は、天然に広く見られる構造ドメインの一つであり、一般に蛋白質間の会合において重要な役割を果たしている。これまで当研究室では、様々な外部刺激に応答してランダム構造からヘリックスバンドル構造へと大きく構造転移を起こす設計コイルドコイルの構築に成功しており、このようなモジュールの天然蛋白質への組み合わせにより、外部刺激応答性を様々な天然蛋白質に自在に付加可能である事が分かってきている。本年度は、まず一つ目として選択的に相互作用する新たなヘテロ3本鎖コイルドコイル蛋白質の設計を行った。これは二本のヘリックスを形成するペプチドがリンカーで繋がったものと(DS)、一本のヘリックス形成ペプチド(3K)の組み合わせで3本鎖コイルドコイルを形成する設計蛋白質であり、どちらも単独ではランダム構造を取るが、互いが1:1で共存する場合にのみ1:1複合体を形成し、ヘテロ3本鎖コイルドコイル構造を取る。次に、このペプチド間の相互作用を利用した、蛋白質-蛋白質間相互作用調節への利用を考えた。具体的には、RNA合成酵素であるT7RNAPとその機能阻害剤であるT7Lysozymeの相互作用ペアを利用し、T7Lysozyme側に、"構造摂動を誘起するリンカー"として先のDS配列を導入した変異体を構築し、この変異体のT7RNAPへの相互作用が3Kペプチド依存的に調節可能か検討を行った。その結果、実際に3Kペプチド依存的に蛋白質間相互作用をONにする事に成功し、T7RNAPのRNA合成機能の阻害も確認された。この結果は、リガンド依存的に大きな構造転移を起こす設計モジュール蛋白質の利用により、様々な天然蛋白質の蛋白質-蛋白質間相互作用調節が可能である事を示しており、新たな方法論の提示ができたものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(20 results)