シシ構造を高度に含有した高強度・高耐熱性セルフコンポジット高分子材料の創製
Project/Area Number |
18750192
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Polymer/Textile materials
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山崎 慎一 Okayama University, 大学院・環境学研究科, 講師 (40397873)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 結晶化 / 核生成 / 流動 / ポリエステル / シシケバブ構造 / 生分解性 / ポリプロピレン / 高分子 / シシケバブ |
Research Abstract |
研究の目的 ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン類では流動場結晶化において、伸びきり鎖結晶である繊維状結晶(シシ)のまわりに折りたたみ鎖結晶(ケバブ)が付着成長したシシケバブ構造が生成することはよく知られているが、ポリエステルでは、流動場結晶化におけるシシケバブ構造生成の報告はほとんどない。その理由として、ポリエステルでは、加水分解による分子量の低下などによって、シシ生成に対して重要な要素である鎖の絡み合いが減少することが挙げられる。また、ポリオレフィン類に比べてポリエステルの高分子量体の調製が困難であることも理由の一つである。これらの問題を解決するために、試料として、分子量の十分高いポリ乳酸(PLLA)を用いて、結晶化前の溶融時間を短くして流動場結晶化を行ったところ、シシ生成を見出した。そこで本研究では、PLLAにおけるシシ生成の観察を行い、シシ生成の下限臨界分子量と最適結晶化温度を明らかにし、高密度にシシ構造を発生させる方法論を確立することを目的とした。 実験 試料には、当研究室で重合したPLLAを用いた。温度およびせん断流動の制御には、せん断ホットステージを用い、偏光顕微鏡により結晶化の様子を観測した。試料を平衡融点付近で融解させた後、結晶化温度Tcまで冷却し、Tc到達後にせん断流動(ずり速度=5s-1)を加えながら等温結晶化した。 結果 シシ生成に対する平均分子量MとTcの相図を作製することに成功した。相図からシシ生成に対する下限臨界分子量と最適結晶化温度は約8万および150℃であることがわかり、この条件下においてポリエステルにおいても高密度にシシ構造を発生しうることを見出した。また、生成したシシの融点は非常に高く、平衡融点に近く、生成したシシが伸びきり鎖結晶からなることを確認した。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)