金属ナノ粒子と酸化物ナノシートからなるナノ構造薄膜の構築と新規太陽電池の開発
Project/Area Number |
18759001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic industrial materials
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂井 伸行 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 助教 (70431822)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 金ナノ粒子 / プラズモン共鳴 / ナノシート / 交互積層 / ナノ構造薄膜 / 光電気化学 |
Research Abstract |
昨年度は、ともに負に帯電する酸化チタンナノシートとクエン酸修飾金ナノスフィアをカチオン性ポリマーを介して交互積層し、金ナノスフィアの集積化を行った。可視光照射下において金ナノスフィアのプラズモン吸収に基づく光電流特性を検討したが、ほとんど光電流は得られず、積層に用いたポリマー層が光電荷分離を阻害していると考えられた。平成19年度は主にポリマー層の除去とナノ構造の最適化と形状を制御した金ナノ粒子の合成について検討した。ナノシート多層膜において紫外光照射による光触媒作用や500℃での加熱処理によりポリマー層が分解・除去できることが報告されているが、本系でもこれらの処理によりポリマー層を除去したナノ構造薄膜が作製でき、金ナノスフィアのプラズモン吸収に基づく光電流が観察された。あらかじめ積層するナノシートの層数により加熱後に得られる酸化チタンの膜厚を制御した電極を作製し、光電流の膜厚依存性を検討した結果、膜厚の増加により光電流が向上した。膜厚の増加により金ナノスフィアから酸化チタンに注入された電子がバルクに流れ、逆電子移動が抑制されたためと考えられる。また、金ナノスフィアの吸着時間を増加させるとプラズモン共鳴に基づく光吸収が増加し、光電流も増加した。一方、形状を制御した金ナノ粒子の合成では、これまでにない単分散性に優れた金平糖状の金ナノ粒子が得られた。サイズの増加とともにプラズモン共鳴波長は長波長シフトし、その変化幅は球状の金ナノ粒子よりも大きいことを明らかにした。今後はこれを用いたナノ構造の構築と光電流特性の検討を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)