原子層エピタキシ法による酸化亜鉛薄膜成長とドーピングの空間コヒーレンス制御
Project/Area Number |
18760020
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
|
Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
牧野 久雄 Kochi University of Technology, 総合研究所, 准教授 (40302210)
|
Project Period (FY) |
2006 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 酸化亜鉛 / ワイドギャップ半導体 / 原子層エピタキシ法 / ドーピング / ホモエピタキシ / オゾン |
Research Abstract |
本研究では、原子層エピタキシ法(ALE法)による酸化亜鉛薄膜成長の特徴を理解するとともに、ドーパントの空間分布を制御したn型酸化亜鉛薄膜を作製し、その物性を明らかにすることを目的としている。 平成19年度は、酸化亜鉛ALE成長に適する亜鉛原料の検討の観点から、ジエチル亜鉛とジメチル亜鉛を用いた場合の結晶構造、電気特性の基板温度依存性を調べた。その結果、基板温度の上昇に伴い、酸化亜鉛薄膜の結晶性は向上するが、原料由来の混入不純物が増大することが明らかとなった。また、ジエチル亜鉛とジメチル亜鉛の比較では、ジメチル亜鉛の場合がより高濃度の不純物が残留することが分かった。これは、原料の熱分解温度の予想とは矛盾し、表面反応の違いに起因していると考えられる。 酸化亜鉛単結晶基板上のALE成長では、前年度、Zn極性面とO極性面において、表面モフォロジーに大きな違いが観測されていたが、結晶構造の観点から詳細な評価を行い、その違いを明確にした。また、ALE成長の原料である水との接触角を調べ、基板表面の水酸基密度がALE成長初期過程において極めて重要であることが明らかとなった。その知見に基づき、紫外線を用いた基板表面処理により水酸基密度を変化させ、表面水酸基密度がALE成長に与える効果を検討するとともに、酸化亜鉛ALE成長における基板表面処理と原子層単位の成長に一定の目途をつけた。n型ドーピングについては、基板温度に依存してドーピング特性が大きく変化し、ドーピングサイトの制御のためには、低基板温度での成長がより適していることが分かった。 本研究の成果は、ワイドギャップ酸化物半導体のサイト選択ドーピング技術としてALE法の可能性を示すものであり、将来のデバイス応用におけるキーテクノロジとしても期待できる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)