生体内紫外共鳴ラマン分光用中空ファイバプローブに関する研究
Project/Area Number |
18760048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
片桐 崇史 理研, 研究員 (90415125)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ラマン分光 / 中空光ファイバ |
Research Abstract |
本研究では消化器癌の基礎研究及び分光学的診断技術の確立を目指し,生体分子を分析する上で有効である紫外共鳴ラマン分光を内視鏡を介して生体内で行うための光ファイバプローブを開発することを目的としている.波長200nm付近における多波長の励起光を用いた測定を可能にするため,中空光ファイバを伝送媒体とするラマンプローブの実現を目指した.主な成果は以下のとおりである. 1.近赤外用中空光ファイバラマンプローブの製作と評価 ガラスキャピラリーに銀薄膜を内装した中空光ファイバの先端をボールレンズで封止することにより,高スループットの近赤外用ラマンプローブを製作し,その評価を行った.中空光ファイバはNAが極めて小さいことから,高NAのレンズと組み合わせることにより微小ビームスポットを形成することが可能である.結果として,0.03mm以下の高い深さ分解能が得られることが明らかとなった.有機薄膜および生体組織を用いた実験より,プローブ先端を試料表面に接触させた状態で,レンズの焦点距離に等しい深さ位置におけるラマンスペクトルが得られることを確認した.更に,内視鏡を用いて,生きたラットの胃および食道内壁において蛋白質に起因するラマンスペクトルを高いSN比で捉えることに成功した. 2.遠隔紫外共鳴ラマン分光システムの構築と評価 紫外共鳴ラマン分光用の遠隔測定システムを構築し,その評価を行った.光源には安価なNeAgレーザ(224.3nm)を使用した.主分散分光器の前段にフィルター分光器を設置した紫外用ラマン分光器を新たに構築し,自作のカップリングユニットにより中空光ファイバと結合した.構築した測定システムの評価を行ったところ,透明媒質(石英)のラマンスペクトルの測定が可能であることを確認した.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)