Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
本研究は,金属開ロアレイにおける共鳴透過現象(透過スペクトルに急峻な透過ピークが観測される現象)を用いることによって,高感度な微量成分センシングシステムを実現しようとするものである。平成18年度において,金属開ロアレイの光学特性を正確に把握し,その特性が発現するメカニズムを詳細に調べた結果,センシング対象の試料を,金属表面からおよそ半波長程度の範囲に配置する必要があることがわかった。その後,上述した金属開ロアレイの光学特性を微量成分センシングシステムに応用するため,デバイス構造の最適化を行い,その結果共鳴透過ピークのQ値が最も大きくなるパラメータを見いだした。そのパラメータをもって複数の周波数にピーク周波数を持つ金属開ロアレイを作製したところ,所望の特性を満たしていることをテラヘルツ時間領域分光システムにより確認した。最適化を行った。金属開ロアレイを用いて,紙面上に印刷したインクのセンシングを行い,良好なセンシングが可能であることを確認した。本年度では,これらの技術をテラヘルツイメージングに応用した。まず紙面上に書いた文字のイメージングを行い,金属開ロアレイを用いない場合と比較して,非常にコントラストの高いイメージが得られることを確認した。さらに本技術を,フィルム上に付着した指紋め高感度イメージングに応用することを試みた。その際,重要となるのはこれまで以上に高い空間分解能である。指紋イメージングに必要な空間分解能を得るため,それまで使用していた金属開ロアレイよりもさらに微細な構造のものを製作し,そのデバイスを用いてイメージングを行った。その結果,フィルム上の指紋のイメージを高いコントラストで観測することに成功した。これは,金属開ロアレイ上の表面プラズモン励起を用いることにより,高い検出感度と高い空間分解能の両方を同時に実現できたことを示している。
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