Project/Area Number |
18760065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Engineering fundamentals
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
土井 祐介 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (10403172)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 非線形局在モード / 離散プリーザー / 格子欠陥 / 分子動力学 / 非線形力学 / 離散ブリーザー |
Research Abstract |
本年度計画に基づいて研究を実施し、以下の知見を得た。 1.昨年度解析を行った2次元非線形格子モデルにおける静止型局在構造について安定性解析を行い、構造の分岐および安定性の変化の関係を明らかにすることができた。数値解析により、局在構造が分岐すると安定性が入れ替わり、新しく分岐したモードが元のモードの安定性を引き継ぐことが分かった。さらに局在構造が不安定化する際には局在構造自身を回転させるモードが最も早く成長することが明らかになった。これより局在構造が現実の結晶格子でエネルギーを開放する場合に結晶格子の構造を変化させる作用を持ちうると考えられる。この結果は非線形局在構造が結晶格子内において果たしうる作用を示したものとして重要である。 2.2次元非線形格子モデルに不均一構造を導入し、移動型の局在モードとの相互作用を調べるシミュレーションを行った。この結果、局在モードが不均一構造に接近した場合にきわめて複雑な挙動をすることが明らかになった。特に、局在構造の振る舞いは不均一構造のサイズの変化によってその挙動が大きく変化することがわかった。この解析をさらに詳細に進めることによって、局在モードによって不均一構造を同定することが可能になると考えられる。 3.現実の原子構造体としてグラフェンシートおよびカーボンナノチューブを取り上げ、その中に励起される非線形局在モードの特性を分子動力学シミュレーションにより解析した。カーボンナノチューブにおいてはジグザグ型およびアームチェア型において、非線形局在モードの振動方向が選択的であることが確認できた。これはカーボンナノチューブにおいては原子が幾何学的拘束を受けていることにより、幾何学的非線形効果が生じているためであると考察した。
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