Project/Area Number |
18760083
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Osaka University (2007) Kyoto University (2006) |
Principal Investigator |
平方 寛之 Osaka University, 大学院・工学研究科, 准教授 (40362454)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | ナノ構造 / ナノスプリング / 変形特性 / 材料強度 / 材料試験法 |
Research Abstract |
寸法がナノメートルオーダーの構造を有する材料(ナノ構造体)は、バルクとは異なる物性を示す。また、動的斜め蒸着法を用いれば、基板の面内方位の制御によって螺旋やジグザグなどの特徴的な3次元構造を有するナノスプリングを成長させることが可能である。このようなナノ構造体を要素として様々な機能を有する微小電気機械デバイスを創造することが期待されているが、そのためにはナノ構造体の変形の力学についての基本的な理解が不可欠である。とりわけナノスプリングは、その構造に起因して力学特性が異方性を示す。しかし、ナノオーダーの構造体に対する実験・観察の困難さから、ナノスプリングの変形特性についてはほとんど解明されていない。本研究の目的は、ナノスプリングの変形特性を評価するための実験手法を確立するとともに、その変形の力学を明らかにすることである。とくに、特徴的なナノ構造と変形異方性の相関性について検討する。 本年度は、前年度に開発したナノ構造集合薄膜に対する変形異方性評価法を用いて、ナノスプリング構造のみならず、ナノコラム構造、および傾斜ナノコラム構造集合薄膜に対する変形特性を評価した。さらに、得られた変形特性を基に、ナノ構造集合薄膜の強度を考える際に重要であるナノ構造集合薄膜と基板との接合界面部に生じる応力場を力学特性が等価な梁モデルを用いた有限要素法によって解析した。これらの結果、(1)傾斜ナノコラム構造集合薄膜では、せん断剛性に異方性が存在し、ナノコラム構造やナノスプリング構造の集合薄膜よりも対称性の低い変形異方性を有すること、(2)要素の離散的な構造に起因して、ナノ構造薄膜と基板の界面端部および界面き裂先端近傍では応力特異性が消失すること,を明らかにした。これらの成果の一部は、国内学会で講演発表するとともに、国際誌への掲載が決定している。
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