Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
近年,次世代パワー半導体デバイス用材料として,ワイドバンドギャップ半導体である単結晶シリコンカーバイド(SiC)が注目され,Siの性能を超えるデバイスの研究開発が行われている.さらなるSiCデバイスの高性能化には,単結晶SiCの結晶欠陥の低減や酸化膜界面の高品位化などの技術開発が望まれている.これらの技術開発のための基礎技術として,原子レベルで平坦かつ超清浄なSiC表面を得るための表面処理技術や表面加工技術を確立することは極めて重要である.本研究の目的は,触媒作用を援用した化学研磨プロセスによって,原子レベルで平坦,かつ結晶構造に乱れのないSiC基板表面を創成することである.今年度は,以下の項目を実施した. 1 単結晶4H-SiC基板の加工特性の評価 触媒作用を援用した化学的研磨法を用いた時の加工速度の面方位依存性(4H-SiC(0001)面(Si面)と(000-1)面(C面)),荷重依存性,時間依存性,回転数依存性などの基礎的加工特性を基礎実験により明らかにした. 2 原子レベルで平滑化された4H-SiC(0001)基板表面の作製 試作した簡易型加工装置を用いて,4H-SiC(0001)面(Si面)の加工を実施した.加工表面を原子間力顕微鏡(AFM)で観察した結果,表面粗さ(Peak-to-Valley)1nm以下,最小二乗平均粗さ(Root-mean-square)0.1nm以下の原子レベルで平滑な表面であることが確認できた.また,位相シフト干渉顕微鏡(ZYGO)で観察した結果,前加工面上に存在していた無数の研磨痕,表面凹凸が完全に除去されていることも確認できた.
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