Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
初年度(平成18年度)完成させた実験装置を利用し,熱量利得を考察するための,もっとも重要な燃焼質量に関するデータを,再現性を考慮しながら取得した.このとき,燃焼場に供給される正味のマイクロ波熱量を定量的に評価するために,方向性結合器を利用して,入射波熱量および反射波熱量を計測した.燃焼場に影響を及ぼすと考えることができるマイクロ波熱量,つまり正味マイクロ波熱量は,この入射波熱量から反射波熱量を引いたものになる.燃焼質量は,点火前と点火後の試料質量を精密天秤で計測し,いずれの条件でも4回以上実施して再現性とばらつきを検証した.燃料は市販されているPMMA円柱を用い,円柱直径およびマイクロ波入射熱量を実験変数とした.正味マイクロ波強度に対して,燃焼質量から計算される熱量は,2倍以上の高い熱量利得を示す場合があった.このとき,火炎映像および火炎基部の固体燃料近傍も記録された.燃焼質量が大きいときは火炎も大きくなり,燃焼質量と火炎映像に相関があることがわかった.火炎基部ではPMMAが熱変形している様子が観察された.これらの結果から,ある条件では,マイクロ波熱量によって燃焼が促進され,燃えにくいものも簡単に燃やすことができる可能性が示された.しかしながら,点火方法やマイクロ波輸送機構が不十分でない場合が多く,ばらつきが大きかった.特に,点火方法は再考すべき点があり,短い時間,小さな空間で,確実に点火できる機構を考案する必要がある.
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