Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
腹腔鏡下手術に代表される低侵襲手術に共通する問題として,狭視野な内視鏡観察,深度覚の欠如,専用手術器具の乏しい手術自由度など,術者には負担が大きい環境である.社会的需要の増大もあり,低侵襲手術が注目を浴びる中,それによる手術事故事例も増加してきている.そこで,第3者機関が客観的に手術事故を解析でき,今後の再発防止に貢献できるよう,定量手術データ収集と,適切な解析技術の開発が急務であると考え,サージェリレコーダの開発を行ってきた.以下に今年度の成果を報告する. 1)サージェリレコーダによる手術データ蓄積 異常事態時の手術データは,それ以前のデータとの相対比較や,同時系列の異なるデータ種間での相関関係を解析することによって検出が可能になると考えるが,まずは,十分な手術データの蓄積を行えるデータ収集システムが必要である.昨年度に購入した超小型・磁気式位置センサを組み込み,小型の力覚センサとともに着脱可能なセンサユニットを構成し,腹腔鏡下手術用鉗子に取り付けて鉗子操作プロセスの位置・力同時計測が可能となった.加えて,内視鏡映像と環境音声,バイタルサインの情報を時系列記録できるサージェリレコーダシステムの基礎を確立することができた.本システムを用いて,腹腔鏡下手術における鉗子操作を中心とした手術記録をブタ動物実験を通して実証した. 2)臨床使用を目指したデータ鉗子の開発 臨床現場における長時間,煩雑なツール交換に耐えうる手術データ記録鉗子を開発するため,簡便な着脱機能を有するセンサユニットの試作には成功した.しかし,鉗子重量,センサユニットからの配線など,術者にとって完全なストレスフリーを実現できていないため,さらなる改良が今後.必要である.
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