実用的な検査用ハンドヘルド触覚センサのための設計論
Project/Area Number |
18760187
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Intelligent mechanics/Mechanical systems
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Research Institution | Kyushu University (2007) Nagoya Institute of Technology (2006) |
Principal Investigator |
菊植 亮 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 准教授 (90362326)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 布地 / 触覚 / スペクトル / 音 / 主成分分析 / 摩擦 / 触覚センサ / 触感 / 面不良 / 感圧フィルム / 歪ゲージ / 官能検査 |
Research Abstract |
本研究では,現在でも人の手の触覚によって行われる各種検査作業を効率化するために,産業現場で使用できる安価で操作が簡単なハンドヘルド型の接触式センシングデバイスを開発することを目的とした.本年度では,特に布地(繊維織物)の手触り・風合いを評価する検査作業に応用するための検査装置の開発を目的とした.この目的のために,ある基準となる布地(「装置布」)でマイクロホンを覆った構造の検査装置を考案した.この装置は人が手で持って検査対象の布地(「対象布」)の上をなぞらせて使用するものであり,装置布と対象布が擦り合わされて発生する音を計測する.布地は細い繊維が絡まりあった複雑な階層構造を持っているが,布地同士の擦り合わせで発生する音は,布地の階層構造に由来する様々な情報を含んでいると考えられる. 簡単な装置を試作して実験を行い,摩擦音の各周波数の信号強度について統計学的な分析を行った結果,下記の知見を得た.(1)対象布が装置布とこすり合わされて発生する摩擦音を測定し,そのいくつかの周波数における信号強度の差異を評価することにより,対象布間の表面性状の差異を数値化できる,(2)ただし,対象布間差異が信号強度に与える影響の大きさは,装置布の種類によって大きく異なる,対象布間差異以外の要因(操作者間の動作の差異など)の影響を大きく受ける装置布も存在する.(3)複数の対照的な性状の布地(たとえば硬くゴワゴワした布地と柔らかく滑らかな布地など)を装置布として用いて,それらの摩擦音を同時に計測することで,対象布の情報をより効果的に取り出すことができる.(4)少なくとも5種の装置布と10の周波数における信号強度から定義される3つの主成分によって,10種の対象布を識別することがほぼ可能である.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)