Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
本研究では,車両内のドライバーや同乗者に対して必要とする交通情報やエンタテインメント情報を効率よく伝送するために,路車間通信システムと車車間通信システムを検討している.路車間通信システムでは,大型車両により通信経路が瞬断されるシャドウイングを避けられない問題がある.そこでこれを解決するために,路車間と車車間を統合した路車車間通信システムを想定し,シャドウイングが生じることを事前に予測することによりシャドウイングの影響を回避する技術の検討を行った.シャドウイング低減のために複局送信方式を用い,送信信号を時空間符号化して受信信号品質の改善を図った.また,現在の通信エリアからハンドオーバを行う次の通信エリアでシャドウイングが生じるかどうかを予測する手法を検討し,信号品質改善効果を定量的に明らかにした. 路車間通信を用いて車両に信号を伝送する場合,各通信エリアにおいてシャドウイングによる通信品質劣化を事前に予測できればその対策が可能である.この予測手法として,車両における受信電力の閾値に着目して通信遮断エリアの接近を判断する手法が提案されているが,受信電力の閾値に応じて推定精度が大きく変化してしまうため,受信電力の大きさに依存しない予測手法が必要である. そこで,車両におけるダイバーシチ受信を適用し,各ブランチにおける受信電力の傾きに着目して長時間通信遮断の発生を予測する方法について検討を行った.その結果,受信電力の適切な観測時間を定めることにより,9割以上のシャドウイング予測が可能であることを明らかにした. また,シャドウイングが生じると予測された場合,路側基地局からの送信を一時的に停止し,受信電力が回復した時点ですみやかに再送信する手法を検討した.その結果,従来法において生じていた高いビット誤り率を大幅に低減できることが分かり,提案手法により高品質伝送が可能であることを示した.
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