卵子透明帯の弾性を指標とする卵子の品質評価システムの開発
Project/Area Number |
18760308
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Measurement engineering
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
村山 嘉延 Nihon University, 工学部, 講師 (80339267)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 卵子 / 透明帯 / 弾性率 / 不妊治療 / マイクロタクタイルセンサ / 触覚センサ |
Research Abstract |
1.計測システムの医用安全性の確認のために以下の実験を行った。 平成18年度はMTS測定後に得た産仔の染色体異常、形態学的異常、行動学的異常を調べて安全性を確認したが、平成19年度はさらに詳細にMTS測定の胚発生への影響を調べた。結果、MTS測定(微小超音波暴露)による影響は無いことが確認されたものの、測定による卵子の顕微鏡上チャンバーへの移動がストレスとなり胚発生に影響していることが確認され残されたチャンバー開発目標を見出した(迅速な測定操作を可能とするデザイン、一定温度の管理)。 2.開発した卵子品質評価装置を用いて、マウス卵子透明帯の弾性率特性に関する以下の知見を得た。 卵子のバイオクオリティ評価システムを用いて透明帯弾性率を計測し、卵細胞を直接対象とせずに間接的に品質評価する手法について、(1)生理学的知見及び工学的考察を加えて品質係数Q・E_<EPB>を提案して有用性を検討した。また(2)品質評価のメカニズムをマウスモデルとして検討し、卵子成熟が受精後の卵活性に影響していることを明らかとした。 3.共同研究機関・医療法人慈恵会乾マタニティクリニックにおいて、倫理委員会承認、日本産科婦人科学会の臨床試験承認を得た上で患者へのインフォームドコンセントと強い希望を得て体外受精または顕微授精を行った胚移植治療患者22症例23周期に対し、胚盤胞のICM側及びTE側のヤング率を測定した。結果、着床胚ではそれぞれ17.5±5.96kPa、17.0±5.18kPa、非着床胚ではそれぞれ13.5kPa±5.31kPa、13.4±7.10kPaであり、着床胚の方が非着床胚に比べて共に高値を示した。選択的単一胚移植後、23周期中7周期で妊娠が成立し、妊娠率は30.4%であった。着床した7例での検討では、ガードナー分類とヤング率が相関し、拡張胚盤胞にまで発育すればヤング率は高値を示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)