Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,フィードバックループをもつ系から得られたデータに対して適用可能な逐次部分空間同定アルゴリズムを使って,逐次部分空間同定アルゴリズムによって時々刻々更新される推定誤差を用いた閉ループ系のための変化検出法を開発することである. 平成19年度において以下の4つの研究成果を挙げた.まず,前年度に導出したMOESP型閉ループ部分空間同定法の逐次アルゴリズムの高速化を行った.QR分解を完全更新するのではなく,状態空間モデルの実現に最小限必要な部分についてのみのQR分解の部分更新則を導出することにより,アルゴリズムの1回あたりの更新時間を10ミリ秒から1ミリ秒程度まで短縮した.つぎに,閉ループ部分空間同定法の一致性に関して,MOESP型閉ループ部分空間同定法と関連の深いTwo-Stage法の状態空間実現による解釈を与えた.つぎに,MOESP型閉ループ部分空間同定法の実応用例の研究として,台車系の閉ループ同定実験を行い,既存の開ループ同定法および閉ループ同定法との比較を行った.同定実験の結果,開ループ同定に対する閉ループ同定の優位性が示された.また,検証実験の結果では,同定モデルによる再生データと実データとの間に99%以上の高い一致度が得られた.最後に,支援制御系への応用に関して,閉ループ同定法をオペレータ支援制御器の繰り返しチューニングに利用する方法を提案し,実験により有効性を実証した.
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