海面処分場における廃棄物埋立護岸の環境最適構造の提案とその評価手法に関する研究
Project/Area Number |
18760359
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
稲積 真哉 Kyoto University, 工学研究科, 助教 (90362459)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 環境技術 / 土木材料 / 環境対応 / 地盤工学 / 廃棄物処理 |
Research Abstract |
廃棄物処分場の構造は,1997年の廃棄物処理法の改正に伴って,1998年6月「一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係わる技術上の基準を定める命令」が示された。これによって,処分場構造としての遮水工に公式な規定が示されたが,Fail-safeの設計規範からの十分な安全性という視点からは必ずしも万全とは言えない。さらに,土地利用および周辺住民との合意形成に関わる問題等により新規の内陸処分場建設が困難な現状に至っている。それは,都市部の港湾域に大規模で展開する海面処分場の果たす役割がますます大きくなっていることを意味する。山間谷地部の埋立てから,広域化・大規模化が著しい海面埋立への進行は,廃棄物埋立てが水源地から沿岸漁業の場へと移行することを意味する。新規に処分場を設置することがきわめて難しくなっている今日,より安全で信頼性の高い遮水工構造が必要である。そのためにFail-safeとしての,もう一段の遮水性能を確保しうる構造断面として,厳格な管理システムを有する,地域に融和した廃棄物処分場の整備が求められ,環境地盤工学分野からの貢献が不可欠である。 以上のような背景を踏まえ,本研究では,海面埋立処分場における鋼管矢板遮水壁の打設に伴う周辺地盤の乱れ領域の形成に着目し,海面埋立処分場全体の環境保全機能に対する乱れ領域の影響,乱れ領域の形成を抑制する打設工法の効果およびサンドコンパクションパイル工法による地盤改良の影響を,浸透・移流分散解析によって評価した。本研究における成果の一例として,下部堆積粘土層において形成される乱れ領域が特定経路における有害物質漏出の漏出量に大きく影響し,一方,ソイルセメントによる鋼管矢板周辺の地盤改良を伴う鋼管矢板の打設工法が有害物質の漏出抑制に効果的であることを示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)