Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究では2つの数値計算法を併用した越波飛沫シミュレーション手法の開発を目的としている.一つは気液二相流の解析に実績があり,水塊の分裂・結合を解析可能なCIP-CUP法である.もう一つは粒子法で,打ち上がった水塊を小さな粒子で置き換え,飛沫の飛散過程を再現する.このオイラー系手法とラグランジェ系手法の結合により,これまで再現が困難であった越波飛沫のシミュレーションを可能とする. 平成19年度は,前年度までに作成したCIP-CUP法による波の打上げと越波を計算するモデルと,粒子法による飛沫の飛散過程を計算するモデルを結合するアルゴリズムの構築と計算プログラムの開発を行った.本計算モデルでは,粒子法による計算は飛沫が存在する時のみ実行される.また,粒子のサイズは考慮すべき飛沫の最小のサイズとし,それよりも大きな飛沫については複数の粒子が結合したものとして取り扱われる。本計算モデルの妥当性を検証し問題点を抽出するために,当研究室所有の断面2次元反射吸収式造波風洞水路を用いて単純な直立護岸を対象とした模型実験を行った.実験に際しては,飛沫の発生と輸送過程について計算結果との比較を行うために,高速度CCDカメラ,グリーンレーザーシート等を用いて,飛散する飛沫の運動を捉える可視化実験を行った.可視化実験により得られた実験映像をもとにPIV解析等を用いて,飛沫粒子の運動(移動速度や軌跡など)を数値化し,開発した数値計算モデルによる計算結果との比較を行った.比較の結果,本計算モデルによる計算結果は,定性的には実験結果と同様2の傾向を示すことが確認された.
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