核生成理論に基づくバルク金属ガラスから準結晶への相変態機構の解明
Project/Area Number |
18760520
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
羌 建兵 Tohoku University, 金属材料研究所, 助教 (70420007)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 金属ガラス / 準結晶 / 核生成理論 / 相変態 |
Research Abstract |
昨年には、正20面体クラスターを持つ合金組成において、異なる種類の合金元素の添加により、金属ガラス相および準結晶相がそれぞれ形成されることが明らかになった。本年度、我々はこの準結晶相と金属ガラス相との間の特殊な構造的な関連性を基づいて、合金化を通してZr-Cu基金属ガラスから新型のバルクガラス合金およびバルク準結晶合金の開発に成功した。また、このガラス合金の結晶化挙動に及ぼす合金元素添加の影響を検討した。 主な研究結果: 1.Zr_<65>Cu_<27.5>Al_<7.5>ガラス合金に少量(<10at.%)の主要成分元素と正あるいはゼロの混合熱を持つNb,Ta元素を添加することにより、その結晶化挙動が変化され、結晶初相が準結晶相になった。この結果は、添加元素が合金主要成分元素と負の混合熱を必要するという以前の知見を補足した。我々が設計したZr_<65>Cu_<27.5>Nb<7.5>ガラス合金の結晶化挙動はこの結論も検証した。この研究成果はすでに学術雑誌J. Mater. Res.に発表された。 2.Zr_<65>Cu_<27.5>A1_<7.5>ガラス合金において、そのガラス形成能および結晶化挙動に及ぼすTi元素添加量の影響を系統的に調べた。少量(<7at.%)のTiの添加はガラス形成能を向上させるが、Ti添加量は10at.%の場合、鋳造材において準結晶相が形成された。そのほか、Tiの添加により、Zr_<65>Cu_<27.5>Al_<7.5>ガラス合金結晶化挙動を変化させ、ガラス相から析出した初相はナノサイズの準結晶相となった。その結晶化運動学の解析により、形成された準結晶相が高い活性化エネルギーを持っていることが分かった。このTiの添加は過冷却液体中の正20面体クラスターの安定性を向上させると考えられる。また、機械的性質の評価した結果:鋳造およびガラス合金の結晶化による得られた準結晶バルク材の破壊強度はともに金属ガラス材より高いことが明らかになった。これらの研究成果を纏めた3編の論文が学術雑誌に掲載された。 3.新たの超大塑性変形を示すナノ結晶粒子分散型のZr基バルク金属ガラスを開発した。そのバルク材の圧縮塑性変形が50%以上に達した。この研究成果は学術雑誌Applied Physics Lettersに発表された。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)