Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
|
Research Abstract |
本研究では,陽極接合法を用いてガラス中に金属微粒子を導入することにより,ガラスのレーザ加工特性の向上を試みた.今年度の研究内容は以下の通りである. 1)陽極接合装置を用いて,1.0×10^<-3>Pa以下の高真空中で673K,500Vまでの加熱・電圧印加条件による接合試料を作製した.接合金属としてはAg,Tiを選定した. 2)ソーダライムガラス,テンパックスガラス上にAg箔(箔厚:10μm),Ti箔(箔厚:5μm)を接合した後,酸洗,機械的剥離等の方法により,金属箔を除去し,EPMAによる断面方向の成分分析及びUVレーザ(波長:266nm,パルス幅:6ns)照射実験に供した. 3)EPMA分析により,ガラス内部へのAgの浸入深さを測定したところ,ソーダライムガラス,テンパックスガラスのいずれにおいても,3時間程度の電圧印加により100μm以上の浸入深さが得られることが分かった.これはイオン交換による従来法に比べて遥かに短時間で大きな浸入深さであり,本手法の採用により,短時間でより大きな加工特性向上領域を有するガラスの製作が可能になったと考える. 4)Ag添加ガラスにおいてはレーザ加工閾値の低下及び表面での割れ欠けの抑制が認められ,未処理ガラスに比べて加工特性の大幅な向上が認められたが,Ti添加ガラスに関しては,本研究で用いた波長範囲内ではAg添加ガラスほどの欠陥抑制効果は認められなかった.従って,今後は加工特性に対する添加材料の影響を検討するとともに,他波長における照射実験が必要と考えている.
|