強化材の凝集現象を応用した金属基複合材料のリサイクル技術の開発
Project/Area Number |
18760560
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Metal making engineering
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
水本 将之 Nagasaki University, 工学部, 助教 (90325671)
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Project Period (FY) |
2006 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 金属基複合材料 / リサイクル / 分離技術 |
Research Abstract |
マトリックス合金と強化材間の濡れ性すなわち反応性は,マトリックス合金/強化材界面の構造を決定し,複合化後の強化材の性情にも大きく影響することはよく知られており,そのため本研究課題で開発するリサイクル技術においても,その影響を無視することはできない.そこで,溶融状態でSiCと反応性を持つAl-Cu合金および複合化する温度によって反応性が異なるAl-Si合金を用いてSiC粒子強化MMCをLPI法により作製し,分離実験に用いた.その結果,界面反応によりマトリックス合金とSiC粒子間の濡れ性が改善されたMMCは,界面反応が生じないMMCと比較してマトリックス合金の回収率が低下し,マトリックス合金の組成が変化することがわかった.回収したSiC粒子を観察した結果,界面反応が生じる場合でもそれによる粒子の劣化は軽微であったことから,十分再利用に耐えると思われる.また,マトリックス合金に鋳鉄(FC200)を用いてアルミナ粒子と複合化させたMMCを作製して分離実験に用いた場合,鋳鉄とアルミナ粒子の反応が生じないこと,また溶融鋳鉄の高い流動性から,非常に高い回収率が得られることがわかった.次に回収したAl-Cu合金マトリックスとSiC粒子の再複合化を試みたが,十分に複合化することができなかった.これは,回収したSiC粒子中にマトリックス合金の酸化膜等の不純物が混在していたためと考えられ,今後は回収した強化材の分別処理技術についても検討する必要があることがわかった.前年度の結果も含め,以上の結果から,強化材の凝集現象を応用したMMCのリサイクル技術に関する基礎的な知見を十分に得ることができた.
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)